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2ch.scでの誹謗中傷や名誉毀損の投稿を削除する方法

1.インターネット上における誹謗中傷や名誉毀損について

インターネット上での発言は、誰でも匿名で行えることから、個人や会社に対する誹謗中傷や、名誉毀損、プライバシーの侵害等、他人の権利を侵害する投稿や書き込みがなされることも少なくありません。

誹謗中傷や名誉毀損に該当する投稿がなされてしまうと、その被害は甚大なものとなります。

そこで、2ch.scにおける誹謗中傷の削除方法についてご紹介します。

 

2.2ch.scと2ch.netの違い

2-1.2ch.scと2ch.netの関係

2017年1月現在、「2ch.net」に投稿された書き込みは、「2ch.sc」にも転載(コピー)されています。しかし、「2ch.sc」に独自に投稿されたものは、「2ch.net」には掲載されず、「2ch.sc」のみに掲載されている状況です。

ですから、「2ch.net」内に誹謗中傷や名誉毀損に当たる投稿や記事が掲載されたときは、「2ch.sc」にも掲載されてしまうので、「2ch.net」に対してだけでなく、「2ch.sc」に対しても削除依頼を行なう必要があります。

なお、2ちゃんねる(2ch.net)と2ch.scでは運営会社が異なるため、削除依頼の方法も、それぞれの運営会社によって違いがあります。

そこで今回は、「2ch.sc」に投稿された書き込みを削除する方法についてご説明します。

参考)「2ちゃんねる(2ch.net)」については、こちらの記事をご参照ください。
2ちゃんねる(2ch.net)での誹謗中傷や名誉毀損の投稿を削除する方法

 

3.2ch.scに対する削除請求

3-1.直接削除依頼を行なう方法

2ch.scに掲載された書き込みは、投稿した本人も削除することができないため、まずは、運営会社に対して直接削除依頼を検討することになります。

「2ch.sc」は、「2ch.net」と異なり、メールによる削除依頼は受け付けておらず、削除依頼フォームを利用して削除の申請を行なうことになります。

ただ、この方法による削除依頼は、「2ch.sc」の削除ガイドラインに該当していなければ削除されない、という点と、削除依頼については、「2ch.net」とは異なり、依頼者や削除理由等が全て公開されてしまうという点について注意が必要です。また、削除を行なう体制については不透明な部分が多く、仮にガイドラインに該当しているとしても、速やかに削除されるとは限らない、という点にも注意が必要です。

 

3-2.裁判所の仮処分を利用する方法

「2ch.sc」では、裁判所の仮処分を得ている投稿については、原則として削除に応じる旨の運用を行なっています。そこで、「2ch.sc」を運営する、PACKET MONSTER INC.PTE.LTD.というシンガポールにある法人を相手方として、削除の仮処分の申立てを行なう方法が確実な方法となります。

裁判所の仮処分については、「2ch.sc」に対して行なう場合は、その特殊性を考慮し、裁判所に債務者を呼び出して、債務者審尋を行なうことはしない運用となっています(平成29年1月現在、東京地裁の運用)。

 

4.2ch.scに対する削除請求を弁護士に依頼するメリット

4-1.依頼者の名前等が公開されない。

前述のように、「2ch.sc」に対する直接削除依頼では、依頼者名や依頼理由などが全て公開されてしまいます。ただ、これを弁護士に依頼することで、弁護士名しか公開されないというメリットがあります(記事の内容から依頼者名が推測される可能性はあります。)。

 

4-2.仮処分の手続もスムーズに行なえる。

誹謗中傷や名誉毀損等の被害は、放っておくと被害が拡大してしまいますから、迅速に対応する必要があります。

ただ、裁判所の仮処分を行なう際には、裁判所に対して、様々な書類を提出しなければなりませんが、その書類の作成が一般の方には難しいことが少なくありません。

例えば、仮処分にどのような書類が必要か、という点だけに絞ってみても、ネット上では様々な曖昧な情報が流れており、一般の方がどの情報が正しいかを判断するのは容易ではありません。

一例をあげると、「2ch.sc」に対する仮処分には、「2ch.sc」を運営するシンガポールの法人の資格証明書が必要である、との情報がネット上で散見されます。しかし、シンガポール法人の資格証明書はシンガポール法上、日本人が日本から取得することはできませんので、実際は、bizFILEという形式で、公証付会社情報(「Business Profile with Certificate of Production」)という書類を取得し、これに裁判所に対する上申書をつけるという方法を、弁護士は行っています。

このように、必要書類を一つ取り寄せるのにも、同様の手続を何度も経験している専門家が行なった方がスムーズにいく場合が多いのです。

※なお、この記事は、平成29年1月時点の情報です。削除依頼に対する2ch.scの運用や、裁判所の仮処分に関する運用は今後変化する可能性もあることにご注意下さい。