ホストラブ(ホスラブ)でのネガティブ投稿を削除するには

1.ホストラブ(ホスラブ)とは

ホストラブとは、2001年に開設されたインターネット上の掲示板の一つで、その名前のとおり、開設当時は、ホストクラブに関する評判や情報の交換を目的とした掲示板でした。

現在では、「夜の掲示板情報サイト」というキャッチフレーズで、ホストクラブだけでなく、キャバクラや風俗など、いわゆる夜の仕事に関する情報に特化した掲示板として運営されています。関東版、東海版など、地域ごとに個別の掲示板が存在することも特徴の一つです。このような地域別の掲示板内では、店舗ごとのスレッドや個人名でのスレッドが立てられて、特定の店舗等に関して様々な投稿がなされています。

通称「ホスラブ」と呼ばれることも多いこの掲示板は、運営会社によれば、月間250万人のユーザーが利用し、月間6億PV(ページビュー)があるとされており、国内の匿名掲示板では5本の指に入る利用者(ページビュー)が存在すると言われています。

以下では、ホストラブのことを一般に用いられる「ホスラブ」といいます。

2.ホスラブ上での権利侵害の特徴

2-1.事実無根の書き込みが多い

ホスラブも、2ちゃんねるなどの掲示板と同様、匿名で投稿できることから、他人に対する誹謗中傷や名誉毀損が起こりやすいのですが、ホスラブが夜の仕事に特化している掲示板であることから、次のような投稿によって法人及び個人の権利侵害が起きやすいという特徴があるようです。

  • ホストやキャバクラ嬢、風俗嬢の本名や電話番号などの個人情報が晒された。
  • ホストやキャバクラ嬢、風俗嬢に対する嫌がらせや悪口が書き込まれた。
  • 風俗店等を利用した顧客の個人情報が晒されたり、悪口が書き込まれたりした。
  • キャバクラや風俗店そのものを攻撃するような投稿が行なわれた。

このような書き込みは、顧客による投稿だけでなく、同じ店に働いている人物を貶める目的で、同僚によって投稿がなされたり、店舗等の営業を妨害する目的で同業他社が投稿を行ったり、また自作自演が行われたりというように、事実無根のものも含めて投稿内容が過激化し、夜の仕事で働いている方やその顧客、店舗等への権利侵害が起こりやすいという点が問題視されています。

2-2.源氏名での投稿の問題点

ホスラブ上における、キャバクラ嬢や風俗嬢に対する書き込みは、当該人物の本名ではなく源氏名を指摘したうえで行われることが多いのですが、源氏名であれば、個人を特定できないので名誉毀損にならないだろう、という誤った考えで過激な内容の投稿がなされるということも、ホスラブ上で権利侵害が起こりやすい理由の一つといえます。
しかしながら、源氏名等であっても、どの店に所属するどの人物であるかという点について、説得的に法的主張を行い、適切な証拠資料を提出することで、個人の特定が可能であると判断されることは多いので、本名でなく源氏名での誹謗中傷表現であっても、諦めずにご相談いただくことをおすすめします。

3.ホストラブ(ホスラブ)上での書き込みを削除するには

3-1.削除依頼フォームを利用する

ホスラブには、削除依頼フォーム(例えば関東版)があり、権利侵害があった場合は、その投稿の削除をホスラブに直接求めることができます。ただ、削除を求めることができるのは、原則としてレス(投稿)単位であって、スレッド全体の削除については、スレッド全体がガイドラインに反している等の理由がなければ削除されません。

また、削除依頼をしたことが削除依頼履歴として公開されてしまうという点も注意が必要です。削除依頼履歴ページでは、削除を求めた対象と削除理由のみが公開され、削除を求めた方の名前は公開されませんが、削除を求めたことで、投稿者がさらに過激な書込みなどを行う可能性があったり、削除理由の書き方によっては、かえって自分の公表したくない事実が公表されてしまったりするという点に注意が必要です。

3-2.送信防止措置請求への対応について行う

削除依頼フォームを利用した場合は、削除依頼をしたことが公開されてしまうというデメリットがあります。そこで、ホスラブの運営会社に、直接、送信防止措置請求を行うという方法も考えられます。

しかしながら、2017年4月現在、ホスラブでは、原則として文書による任意の送信防止措置請求への対応は行わず、裁判所からの仮処分命令が発令されてはじめて削除請求に応じるという対応を行っています。したがって、送信防止措置請求を任意の書面で行うことは、現状、功を奏さないと考えた方がよいといえます。

3-3.裁判所の削除の仮処分の申立を行う

削除依頼フォームを利用すると、削除依頼したことやその理由が公表されてしまいます。また、送信防止措置請求についても、現在ホスラブ運営会社側は原則として対応しておりません。

そこで、裁判所へ削除の仮処分命令を求める申立を行うという方法があります。
裁判所に申立を行った場合、申立を行ったことが広く公表されることはありません。

また、裁判所から削除の仮処分命令がなされたときは、運営会社は、ほぼ100%削除に応じているのが現状です。